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2005.01.28

やっぱり猫はわからない

このところ毎日のように昼前に猫がやって来て、物干し場の縁台で日向ぼっこしている。 別に食べ物を与えたりはしていないのに、じーっと部屋の中を気にしながら、ウトウトしたり毛づくろいしたりして、日がな一日過ごし、縁台の日が陰る夕方近くなると帰ってゆく。 洗濯物を干そうとしてサッシを開けると、見上げながらニャアニャア鳴く。 でも、よしよしなどと言って手を伸ばそうものなら、いきなりガブッと噛み付いてくる。 その上、どうしたいの?と、目を合わせて話し掛けると、フーッと威嚇?してくる。

数年前までは、同じ場所に毎日犬が来ていた。 その場合は相手の要求が非常にはっきりしていて、背中を掻いてほしい時には擦り付けてきたし、甘えたい時にはお腹を見せたり、自らお手などの芸をしたし、眠い時にはこちらがちょっかいを出しても無視して丸くなっていたので、とても解かりやすかった。 それと比較すると、今回の猫は複雑で解かりにくく、「やっぱり世間で言われるように、猫は気まぐれなのか。」と、もっぱら話しているところだ。

今日は猫がいる縁台に、座り込んでみた。 ニャアニャア甘えた声で鳴きながら、私の太腿に横から思いっきり頭突きしてくる・・何度も何度も。 小柄ながら全身でぶつかってくると結構な力だ。 「どう解釈すべきか?」と、首を傾げながら、これと似た光景を思い出した。 まだ看護学生の時代に、精神科の閉鎖病棟に実習に行った時のことだ。 精神科の入院病棟には開放病棟と閉鎖病棟があり、より症状の重い患者さんが閉鎖病棟に入院なさっている。 そこで、バイク用のフルフェイス型の赤いヘルメットをかぶっている若い女性に出会った。 婦長さん曰く、「この方は全身で頭突きしてきますから、驚かないでくださいね。」と、言い終わらぬうちに、私のお腹めがけて突撃してくる彼女が見えた。 で、気づいた時にはノートも本も床に散らばせて、倒れこんだ私がいたのだった。 まるでラグビーのタックル。 ・・彼女は強度のてんかん発作を制御するために、特殊な開頭手術を受けた結果、てんかんは収まったが言葉と感情の抑制能力を失った。 それで、嬉しいことがあると「嬉しい」と言う代わりに、全身の力をこめて壁や相手に頭突きする。 壁に頭突きして何度も怪我をしたため、起きている間はヘルメットをかぶって防御している。 てんかんの患者さん用の軽いヘルメットもあるのだが、「彼女の場合それでは強度不足」という話。 実習生の私たちを見て、新しい友達が来てくれたと喜んだ彼女が、精一杯の愛情表現をしたのだった。

病人の彼女を猫と比べるのは、大変に失礼なことだとは思うが、「この頭突きは猫なりの甘えなのかも知れない」と、気が付いて、昔の彼女にそうして愛情表現を返したように、思いっきり抱きしめてみた。 猫は一瞬呆然とした後で、思いっきり私のセーターの上から肘に噛み付いて逃げていった。 ・・通じなかったらしい。 やっぱり猫は難しい。 これに懲りずに、また明日来てくれるだろうか? 心配だ。 

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コメント

きっと、明日も来ると思うなー。

猫って、勝手気ままで、素直じゃないからねー。

じっと、見つめられたり話しかけられたりするのも苦手な気がする…。

投稿: かおる | 2005.01.29 00:53

こちらでは朝から雨だったので、猫に来る気があったかどうかは評価できませんでした。(元々、晴れた日にしかやって来ないので。) 明日は晴れるらしいので、経過観察してみようと思います。

昨夜の書き込みを読んだ『ますたあ』が、「その頭突きは『そこからどいてくれ!』の意味だったんじゃないか?」と。 うーん、言われてみれば、そんな気もしないではありませんが・・。

確かにじっと目を見ていると、必ず猫が先に視線をずらしますね。 それで、鳥とか風の音とかに気がそれた振りをする感じに見えます。

こんなに観察されて、猫も迷惑かもなあ。 少し遠慮してあげようかな。

投稿: リーボー | 2005.01.29 20:10

今日は31日ですが・・

あれ以来、猫、来ないんです。^^;

かなり警戒されてしまったと見ました。

(悪いことしちゃったな。)

投稿: リーボー | 2005.01.31 14:41

あ、らーーー!!
りーぼーちゃんの抱擁が、刺激的過ぎたのかしら…?

とにかく、猫ってストレートな愛情表現が苦手だよねー。

目を合わせれば、そらすか、にらむか、引っかくか、相手にして欲しい時や、甘えたい時は尻尾や背中や耳の後ろをこすり付けてくる。

抱きついてくる猫って知らないもんねー。
(犬は抱きついてくるけど。)

初めての経験にうろたえているのかしらね~。(笑)

投稿: かおる | 2005.01.31 21:22

命を狙われたくらいに思っているのかもしれません。

投稿: リーボー | 2005.01.31 22:58

数年も前の話ですが、このネコがまだ小さかった時、庭で追いかけっこをしたことがあります。

ネコって追いかけると、人より速く数メートル先に逃げて、こちらを振り返って様子をうかがっているじゃないですか。それを繰り返して繁みのほうまでしばらく追って行ったら、次の日からしばらく庭に来なくなりました。

ようするにネコって小さい時から飼っていれば別ですが、基本的には放っておいて欲しい性分なんだと思っています。

ちなみに以前ウチに来てたイヌには馬乗りになってやろうとしたら嫌われて、二、三日は来ませんでしたが、また、すぐになついてきました。

こちらとしては遊んであげているつもりでも、相手はいじめられてると思っているのかもしれません(^^ゞ

もちろん普段はこんな過激な遊びをせずに、ほったらかしで眺めるだけです。まぁ、こういう気まぐれが教育上最もよろしくないんでしょうけど。

投稿: ますたぁ | 2005.02.01 00:37

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