« 「窯変 源氏物語」 その3 | トップページ | お仕事です »

2005.03.03

魚へんに春と書いて

そう、サワラだ。 思いっきり春を背負っている名前である。

昨日、仕入れに出かけた魚屋さんの店先に見かけたので、なんとなく引き寄せられるように買ってしまった。 高知であがったものらしい。 まだ小型で、三枚おろしにしても身が薄いのは仕方がないことだろう。 初物だからな・・と、思いながら骨を抜く。

サワラは癖もないし淡白な魚なので、洋食にも使いやすい。 少し身が軟らかいので、調理の過程でいじり過ぎないようにさえ気をつければ、いろいろなソースとの相性もオールマイティー。 何に仕立てようかと考えるのも楽しいものだ。 冬の魚には身の味に酸味が強いものが多く、洋食に使うには難しい場合もあって苦労する。 ブリやサバ、イワシやアジなどには酸味が強いので、どうしてもサケ、タラ、カキやホタテ貝等に頼りがち。 酸味の強い魚は、スパイスたっぷりにして「スパイス焼き」のような形態が無難ではあるのだが、果たしてそれは魚の個性を生かしているか?と、問われると、美味しいけれどそうではないような気がするので、お客様のメニューにはあまり登場しない。 刺身になるような新鮮な魚を、表面だけちょこっと火を通すようにして、前菜に仕立てるくらいの量に留めているのが現状だ。 サワラが出回るころになると、魚のみならず、出回る食材の種類がどっと増えて、使い勝手の良い物も選べるようになり、メニューに悩むのも楽しくなってくる。 サワラはまさに、その訪れを告げる食材なのだ。

魚屋さんのオジサンが、「まだ可愛い大きさで、悪いねえ。」なんて恐縮しながら包んでくれていたのを思い出した。 これからどんどん出回るようになるのだろう。 今夜はまた雪が積もるらしいと、ニュースで言っている。 せめて、食べ物から春を呼び込みたい、そんな寒さだ。 もう少しの辛抱!

|

« 「窯変 源氏物語」 その3 | トップページ | お仕事です »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 魚へんに春と書いて:

« 「窯変 源氏物語」 その3 | トップページ | お仕事です »