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2005.04.14

怪我は足なのに

松葉杖を使うようになってから、初めて体感として理解した不便さがいくつもある。 室内の小さな段差が与える影響はもちろんだし、健全な反対側の足や腰にかかる負担はもちろんだが、最も意外だったのは手が使えないということだ。

「手は怪我してないじゃない!」と言われても当然。 自分もそのように考えてたかをくくっていた。 が、実際、2本の腕は松葉杖を扱うことに精一杯で、同時に他の仕事ができない。 例えば新聞を読もうと思って、座り込む必要の無いテーブルまで移動しようとした時、確かに移動は問題なくできるのだが、新聞を運ぶための手が無い。 困り果てた挙句に、口にくわえて運んだりしている始末だ。 「この光景、見たことあるぞ・・」なんてよくよく思い出したら、テレビで見た介護犬だった。

牛乳を飲もうと四苦八苦してマグカップにミルクを注ぐ。 そこまでは良い。 それをどうやってテーブルまで運ぶか? 一歩分移動しては、30センチ弱マグカップを動かし、また一歩進んで動かし・・繰り返すしかない。 結局面倒くさくなって、立ち飲みである。 この際上品だ下品だなどと問題にしてはいられないけれど、なんだか味気なくて自分が嫌になる。

スーパーでくれるビニール製の手提げ袋のように、もち手が細く柔らかい袋なら、松葉杖のグリップと一緒に握って運べるし、小型のポシェットのようなものなら、首からぶら下げる。 しかし、皿や液体は運べないし実際はあまり役に立たないみたいだ。 最終的には同居人に頼ることになる。

そうか、人類の直立歩行とはこのような意味であったかと、とんでもないところから、手が自由になることについて思いを馳せたりして笑ってしまう。

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