« レイコさん | トップページ | 朝食のことを考える その1 »

2005.05.07

食にまつわる小さなこと

現在はフラットな床面を歩く際、片側だけの松葉杖または一本足の短い杖を使っている。 この許可が下りたのは昨日なのだが、正直に白状するとゴールデンウィーク前半には、見切り発車で自主的にこの状態で歩いていた。 厨房で料理を作るためには、どうしてもせめて片手が自由に使える必要があったからだ。 片手だけでも空けば、すぐに物を運べるし持ったまま移動できる。 口にくわえるか首から掛けるかしか選択肢が無かったことに比較すれば、この差はとてつもなく大きい。

久しぶりに午後に紅茶を淹れた。 今まではそのまま厨房で立ち飲みだったが、トレイに載せて運んでから座ってゆっくりと飲んだ。 たったそれだけのことがひどく「人間らしいこと」に思われて、心の奥からほっとした。 厨房で立ち飲みしたって紅茶は紅茶だ。 それに紅茶の出来栄えだって、そんなに大きな開きがあるわけじゃ無し、本当になんでもないくらいの違いしかない。 でも、この感じ方の違いは何だろう? 荒んでささくれ立っていた状態から、だいぶ潤いが広がってきたような、または、イライラと攻撃的な状態から、穏やかな平和な状態へ変わるような、自分でも驚くような違いが存在しているのに気付いた。

立ち食いや立ち飲みをしないこと、ちゃんと器に移して食べたり飲んだりすること、座って落ち着いて味わって食べること、温かく食すべきものを温かくたべること・・なんでもない、そんな普通のことが、どれだけ気持ちのありように関わってくるのかを、思い知らされた気分だ。

「食育」という言葉が注目されて久しい。 「スローフード」という単語も相変わらず注目されている。 それらは皆、こういった小さななんでも無いことの積み重ねから始まるのではないかと、そんなことを考えた。

|

« レイコさん | トップページ | 朝食のことを考える その1 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 食にまつわる小さなこと:

« レイコさん | トップページ | 朝食のことを考える その1 »