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2005.05.28

戦うべきは自分か

数日前から朝の8時前後に、決まってどこからかガラス窓をノックするような音が聞こえてくる。 近くの農家の方が野菜などを届けてくれる時のノックに近いので、慌てて勝手口に行くのだが、行ってみると誰もいない・・そんな事が続いた。 不審に思いつつ、音の主を探してしばらく待ち伏せしてみたら、犯人は思いもかけずヒヨドリだった。 ガラス窓に映った自分自身の姿を、縄張りを荒らしにきた敵と勘違いして、攻撃を仕掛けているらしい。 羽ばたいたままヘリコプターのホバーリングよろしく、ガラスをコツコツとくちばしでつついている。 しばらくしては近くに飛び去り、一周してまた戻ってコツコツ。 なんという不毛の作業にパワーを使っているのかと哀れになると同時に、ここにガラス窓さえなければそんな混乱を与えることもなかったろうに、と、ひどく申し訳ない気分になった。 この敵は倒せないのだと、早く学習してくれることを期待している。

昨日は整形外科に受診。 経過は順調らしい。 「だいぶ歩くことに自信がついたみたいですね」などと喋りつつ、いきなり怪我したほうの膝をぐっと屈曲する先生のずんぐりむっくりの手!! 「痛たたたた・・先生、曲げるなら曲げるって言ってくださいよ」と、嘆くと、「だって曲げるなんて言ったら、力入れちゃうでしょ?」、やんちゃ坊主のように笑って言われたら言い返す術がない。 「よし。 では、そろそろ筋力トレーニングを始めることにしましょう。」 大腿四頭筋や膝の裏側の腱のストレッチなどを組み合わせたメニューを説明され、本格的なリハビリ開始である。 今まで膝を伸ばした状態でずっと固定していたので、膝を曲げるという当たり前のことのために、わざわざリハビリが必要なのだ。 なんだか情けない。 「手始めはお風呂で温めながらやってください。」 多分今まで感じなかった痛みが出現するだろうから、と、湿布剤をたんまり処方された。 やってみると確かに痛い。 痛いからといって放っておいたら、いつまでも膝が曲がらない。 無理のない程度に自分をだましだまし、一日に数回、毎日確実に続けることがポイントだそうだ。 「完治まで、ここから、あと2ヶ月です。」との説明を受けて帰ってきた。

朝目覚めて、トレーニングメニューをこなしてから湿布を貼り換えていたら、今日もヒヨドリがやって来た。 コツコツと響くガラスの音を聞きながら、「お互いに、戦う相手が自分っていうのは、なんだか切ないよね」と、思った。

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