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2005.06.04

分速10メートル以下?

毎日のトレーニングによって膝の可動域は確かに広がりつつあるものの、日常生活においてはまだ、膝が曲がらないように固定するプロテクターをはずさないように指示されているので、歩く様子にさほどの進歩は無い。 杖を使いながらヨチヨチ移動しているし、階段や段差は半歩ずつ進む。 元来さっさと足早に行動するタイプなので(だからこそ怪我したとも言えるのだが。^^;)、思うような速さで物事が進まないストレスには、未だに慣れることができずにいる。 こういう性格なのだから、ある意味においては仕方が無い。

お昼前に雨の晴れ間を見計らって、卓上花に使う素材を集めるために庭に出た。 この時期はほとんど雑草と化している野生の植物に、小さな可愛らしい花が咲くので、適当に見繕って一輪挿しなどにちょいと挿し、館内に飾っている。 観賞用に育てられた花屋さんの花とはまた違った「飾らない素朴さ」があって、お客様方も歓迎してくださっている。(みたいだ。)

庭は砂利若しくは土、一部簡易舗装状態なので、凹凸があるしバランスを崩しやすい。 しかも、傾斜も多いので転ばないように注意しながら進む。 普段は5分もあれば花を集めて戻ってくる所を、えらく時間を費やしてしまう・・予想はしていたものの効率の悪さにちょっとイライラしていた時、歩道に覆い被さるように伸びている木の枝からウグイスが鳴いた。

頭の真上、ほんの1メートルも無いような所から、朗々と見事な鳴き声が響いてくる。 こちらがゆっくり歩を進めても、飛び立つ気配すら見せずに鳴き続けている。 よく耳を澄ませば他の野鳥たちも、さほど距離の無い場所で鳴いたり、何かをついばんだり、それぞれの時間を過ごしている。 私が歩いていたって何のお構いも無しだし、警戒する時の鳴き方に変えたり逃げ去ることも無い。 「なるほどね」と気付いてそういう目で見れば、大きなアゲハチョウもクマンバチも私を恐れて慌てて避けること無く、マイペースの軌道で飛んで行く。 おまけに杖を握る拳に蚊がとまって、歩いても離れない。 これには苦笑し、手で追い払ったが。

つまり、このくらいの速度ならば、野生の小さな生き物たちの時計と同調できるということなのだろう。 私の存在を脅威と感じさせずに済むのだろう。 普段と違う視点を教わったような気がした。

人間の時計は勝手に早くなり過ぎたのかも知れない。

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