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2005.09.25

秋の厨房から

午後からプディングを焼いた。 オーブンの天板に湯煎をしながら低温でじっくりと加熱する。 タネの卵液だけ作ってしまえば、あとはオーブン任せだ。 焼き上がりを待つついでにガスレンジ周りを掃除しながら、時々オーブンを覗き込む。

今年は厨房の窓の外のギンモクセイがたくさんの花をつけているようで、台風の後の湿った空気が流れる度に、優雅な香りが漂ってくる。 幸せな気分だ。 掃除の布巾を絞りながら何度も手を止めて香りを楽しんでいた。
当たり前なのだが、木の懐に近付くよりもちょっと離れた場所のほうが良く香る。 微妙な距離が有利に働くことがあるのは、人間関係にも共通しているような気がして、しばし思いを馳せていた。 相手の全てを知ろうとしても、感覚を共有しようとしても、所詮無理なことだ。 自分の知らない世界が相手にもあることを納得して、それも相手の魅力を作っているひとつの要因だと、そんな風に思っていたほうが自然なのだろう。 納得しているはずなのに、どこかほんのちょっと寂しいのは、秋のせいだということにしておきたい。

プディングが焼けてくると、卵と砂糖の優しい香りがオーブンから溢れてきた。 ギンモクセイの香りと喧嘩するかと思っていたが、予想外のマッチングで意外な発見をした気分。 香りを楽しんでいたら、バースディカードが届けられた。 実際は二日後なのだが、郵送だし連休だったので早めに送ってくださったのだろう。 ブーケをこちらに向かって差し出した写真に、思わず微笑み返してしまう。 いくつになっても、やっぱり誕生日は特別な日。 不思議なものだ。 自分のために何かケーキを作ろうかな?

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