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2005.11.08

一宿一飯

国道からの長い上り坂の道沿いには、もみじの木が植えられている。 久しぶりに眺めたら鮮やかに紅葉していた。 ここ数日は風が強く、「これが冷たくなったら木枯らしになるんだろうな」などと思いながら、洗濯物を丁寧に洗濯バサミで固定する日々。 風が強い分だけ良く乾くのも確かだが、朝夕の冷え込みは日に日にきつくなるのが手に取るようにわかる。

昨夜、お風呂上りに何かちょっと飲もうと厨房へ行ったら、カサコソと音がしていた。 あまり使用頻度の高くないシンクの乾いた底を、大型のコオロギが一匹歩いている。 上へ這い上がろうと壁を登るのだが、数センチ登るとステンレスに滑ってまた底へ落ちる。 それを繰り返している様子。 気の毒に思いつつも、もう日付も変わっている時間だし、こちらも少々面倒臭かったから、「朝になったら外へ出してあげる。」と、言い聞かせて、一度立ち去った。 でも、コオロギがシンクの底にすとんと落ちる音が繰り返される度に気になってしまい、パジャマのまま再度厨房へ。 せめてものおもてなし・・という事で、水道の蛇口を少しだけ開いて直径2センチほどの小さな水溜りを作ってあげた。 何のためらいも無く何の疑いもせず、コオロギはそそくさと歩み寄ると、表面張力で丸く膨らんだ水の隅っこに口をつけて、一心不乱に飲んでいる。 「ありゃ、あなたお腹が空いていますね? それじゃあ落ち着けないわね。」 夕食に使った削り節のパックが使いかけで出してあるのが、ふと目に留まったので、水を飲んでいるコオロギの後ろ側に、一つまみ置いてみた。 湿気らないように小袋の口を畳んでクリップで留めてから、もう一度シンクを覗き込むと、早速コオロギが口に小さな削り節をヒラヒラさせているではないか。 こちらの意図を見抜くかのように飲み食べする様子に、もう一度「朝になったら外へ連れて行ってあげるから、今夜はそこで静かにしていて頂戴。」と、言い聞かせて、私も安心して寝た。 例え相手がコオロギであっても、以心伝心ということがあるのかも知れない、と、ちょっと思った。

さて、今朝。 コオロギはちゃんといた。 小さなビニール袋に誘導して中に納まってもらってから、朝露の降りた草むらへ。 削り節は半分ほど減っており、シンクには小さな黒いフンが点在・・(苦笑)。 クレンザーでの磨き掃除が、今朝の最初の仕事となった。 コオロギの成虫が果たして越冬するのかどうかわからないが、元気であって欲しいと願った。

冬が少しずつ近付いている。 こんなに良い天気だと、明日の朝は放射冷却がきついかな・・?

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