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2006.02.07

疑うわけじゃないんだ

寒風吹きすさぶ中、玄関のチャイムで呼び出された。 見ると警察の方。 「どうも、駐在です。」 ほぼ毎年この時期、新しい駐在さんが勤務に着くと見えて、一軒ずつ巡回しながら様子伺いに来てくださる。 もうちょっと暖かくなってからでも良いのになぁ、などと、恐縮するような気分で自然と頭が下がる。 本当にご苦労様だ。

田舎の人は、権力や体制に逆らう事をよしとしない風習が強いので、お巡りさんの格好をしている人が玄関先に来たら、何の疑いもしないで、相手が欲する情報をペラペラと話す。 別に悪い事では無い。 権力や体制に逆らわない、多分そうなのだと思う。

でも、私は身構える。 何か後ろめたい事を隠しているからでないのは、当たり前の事である。 そうではなくて、街で育ってしまった私は、警察官の制服も、ぱっと見、本物と区別できないような警察手帳も、何処ぞのお店に行けば簡単に買えることを知っているし、そういった物を使って犯罪に及んだ人のニュースも知っているから、身構えてしまうのだ。 その癖が抜けない。 ほとんど習慣化してしまっている。 まして、バイクで巡回してくださる駐在さんが、ヘルメットをかぶって、初対面だったらなおさら、一瞬身構える。

「ごめんなさい。 身分証明書を提示して、名乗っていただけますか?」 ・・おずおずとお願いする。 こんなことをこんな地域でお願いしているのは、きっと私だけに違いない。 お巡りさんもちょっと戸惑っているのが、見て取れる事が多い。 別に反抗しているわけではないし、協力を拒んでいるわけでもない。 でも、一応確認させてもらわないと怖いのだ。 疑っているんじゃなくて、確かめておきたいだけ。

多分、田舎には田舎の「信用の仕方」とか「人間関係の作り方」があって、未だに私はそこからは浮いている。 頭ではわかっているのだが、身に染み付いた癖は簡単には抜けてくれない。 こんな事に遭遇する度に、何となくちょっと自己嫌悪を抱いてため息が出る。 私は不快感を与えてしまっているのだろうか? 

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