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2006.02.26

蒸し器

スチーマーと呼ぶよりも、昔ながらに蒸し器と呼んだほうがしっくりくるのは、やはり年齢的なものだろうか。 久しぶりに棚から下ろして使った。 蒸したのは市販品の中華まん。 いつもはラップして電子レンジで「チン!」なのだけれど、何故だかふと、わざわざ蒸し器で蒸したい気分になったのである。

雫だれの防止のために蒸し器本体と蓋の間にかけた布巾の隙間から、ホカホカと湯気が漏れて登る様子を、野菜を切る横目で眺めていた。 湯気って何となく食欲をそそるものだ。 中華街の道に面した店先で、点心を蒸かしているのを見つけると、ふらっと引き寄せられるよな引力を感じるし、イタリアンのオープンキッチンなどでも、厨房のコンロで大きな寸胴鍋から湯気が上がっているのを見ると、それだけで嫌がおうにも期待が高まってしまう。 コンビニでレジ待ちをしている時、たまたま前にいた他のお客さんが中華まんをオーダーして、店員さんがスチーマーの扉を開けた瞬間、もわーっと湯気の上がるのが見えたりすると、自分もあんまんの一個ぐらい食べておかないと損したような気分になるし。 この辺りの温泉饅頭屋さんでも、たとえ『水蒸気を見せる機械』を使っているのがミエミエだとしたって、湯気が上がっているのといないのでは雰囲気がだいぶ違う。 お菓子やパンを焼く時にオーブンから流れ出てくる匂いも大きな魅力だが、湯気は視覚に訴えてくる分だけインパクトが強い感じだ。 特に冬は、温かいイメージと重なって余計に魅力的。

すっかり中心まで温まった中華まんは、蒸気をたっぷり含んでフワフワに膨らんでいた。 皮が乾燥することも無くつやつやの仕上がりで見るからに美味しそうだったし、実際食べてみても電子レンジで温めるより、格段に美味しかったように思う。 そう言えば鶏や魚も蒸すと美味しいんだったな、と、大切な事をすっかり忘れていた気持ちになった。 いい機会だしせっかく棚から下ろしたのだから、ちょっと意識的に、蒸し器に働いてもらうメニューにしてみようかと考えている。

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