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2006.02.24

虫の居所が悪い

低くどんよりした雲の中に閉じ込められているような日。 とりあえず雪にならなくて、助かった。

CD録音の作業は、機材の向こう側に窓の外を眺める感じで続いている。 ルートサービスの車も通らず、もちろんグランドに人の気配もなく、いつもは賑やかな野鳥たちでさえ、どこかで雨宿りしていると見えて姿が無い。

こんなに広い場所に誰も居ないなんて、なんだか不思議だ。 ここまで徹底して誰も居ないと、通常ではありえないもの、例えば天使とかUFOとかが降りてきそうな気がする。 って、その二つを並列に扱うのは失礼か。 どっちがどっちに? まあいいや。

トリノのオリンピックも、国会で騒がれたメール事件も、もうどうでもよくなってしまった。 このけだるさはなんだろうと思う。 お金優先の価値観、汚職、誹謗中傷の数々、恋愛とセックス・・人間なんてずっと昔から何も変わってはいないのだ、きっと。 日常の中で使う道具が時代によって変化しても、それを使いこなす人間が同じだから、問題の根本は何も解決されない。 宗教観の違いで未だに殺し合いをしているような人間が、莫大なエネルギーを持った「情報網」なんか、安全に使いこなせるわけがないじゃないか。 時代の中で思い出してみたらいい。 汽車だって自動車だって、電話だってPCだって、そしてインターネットだって、一部の知識とお金のある人々だけにしか使えない状況にある内は、滅多に問題なんて起こらない。 自分たちにしか使えないことへの自負や誇り、責任やプライドがあるから、事故を起こさない自浄作用が働く。 ところが、それが末端に広がってみんながみんな使い出す様になると、必ず問題が露出してくる。 同じ割合で事故が起こるとしたら、母体数が増えれば増えるほどに、事故の件数も多くなる。 同じ割合で無責任な人がいたら・・。 当然のことだし、な。

あんまりいろいろなものを否定すると、生きるのが辛くなるので、ある程度のところで「おバカなふり」をするのが正解なんだろうけれど、こんな静かな日には、ついつい愚痴りたくなってしまう。 今日は虫の居所が悪いか?、私。   

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