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2006.03.10

煮魚の黄金率

実家の母は、煮魚の味付けが上手い。 娘が言うのも変だが、抜群に上手い。 しかも、計量スプーンなど使わずに、日本酒も醤油も大瓶からドボドボと鍋に直接入れているし、ちょこっと味見をしてから足す調味料についてもいたってアバウトで、横から覗き込んでいるこちらの方が、「そんなんで大丈夫??」と、心配になる程だが、それでも出来上がりに間違いが無い。 すごい技だと思う。 年期のなせる業なのだろうか。

で、結婚して間もなく、私が「煮魚の味付けがいまいち上手く決まらない」と、相談すると、「じゃあ、これを機会に、一度計量スプーンを使いながら煮てみてあげる。」と、いう運びになった。 ところが、数日経ってかかってきた電話で母が言うには、「計りながら作ったら、美味しい煮魚が出来なくなってしまった」とのこと。 受話器の向こうとこちらで、大笑いだったのを覚えている。 それから半月近く、母は四苦八苦しながら煮魚を作って、ついに解ったという黄金率を教えてくれた。

基本は酒・みりん・醤油・砂糖が全部同量。 基本は魚一人前に対して大さじ1弱ずつ。 ここに、煮る魚の身の厚さによって2倍から5倍の水を加える。 あとは中火で煮汁がトロリとするまで煮詰めるだけ。

もちろん、生臭くならないように魚に熱湯を回しかけてから煮たり、調味料が煮立ってから魚を入れるとか、落し蓋をするとか、厚い身には切り目を入れるとか、素材によって小さな違いや「煮魚の基本」はあるけれど、味付けにおいてはこの黄金率だけ守っておけば大丈夫。 この単純な仕組みには、ずいぶん助けられた。

ご家庭によって好みもあると思うので、多少の増減は工夫していただきたい。 外食の機会に味を比較すると、私の育った煮魚の味は、若干甘みが強めかもしれないと思う。 ただし、煮魚においての甘みは、魚の生臭さを消す役割があるので、あまり無謀に減らさない方が美味しく出来るから、そこの所だけご留意を。

あまりに単純だから、お読みになる方々には心配要らないと思うが、私は「煮魚は『さみしさ』で煮る」と、覚えた。
『さ』は酒、『み』はみりん、『し』は醤油、最後の『さ』は砂糖。 甘辛味の懐かしい煮魚は、これで安心! 煮魚の度にレシピを調べている方が居られたら、使ってください。

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コメント

リーボーさん、こんばんは。煮魚の黄金率、参考にさせていただきます。母の年代って確かに煮物がうまいですよね、さすがに年の功などと言ったら、叱られるでしょうか(笑)

私も結婚してから、かきあげといなり寿司がどうしてもまともに作れませんでした。というか、今でもたいして腕は変わりませんけど・・・

投稿: みりん | 2006.03.10 19:46

みりんさん、こんばんは。
煮物系ってやっぱり経験量の差が出ますよね。 で、美味しくないのを実家で試食してもらったら、「あなたの煮物には思い切りが足りない」って、ズバリと指摘されました。
健康のために良いと思って、醤油も甘さも控えめにするように意識していたのが、ダメだったみたいですね。 思い切ってちょっと濃い目にする覚悟で作り始めたら、だんだんコツがつかめてきたような気がします。 ちょっとした加減なのに、出来上がりは大きな差で・・。 確かにいなり寿司も難しい! 同感です。

投稿: リーボー | 2006.03.10 22:05

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