苦味と甘味
昔読んだ片岡義男さんの文章の中で、大人の男性と女性がバーのカウンターに居る設定の元、男性がジン・アンド・ビターズを飲んでいた。 そこでの会話で「苦いものが好きな人は胃腸が丈夫で、甘酸っぱい味が好きな人は胃腸が弱い」ということが書かれていたような記憶がある。
私は苦味が得意ではない。 どちらかと言えば、避けたい。 重度の胃下垂のせいか? だとすれば、片岡さんの文章もまんざらでもないのかも知れない。 普段からちょっと油断すると、すぐに胃もたれするし。
今夜は久しぶりにカンパリを飲んだみた。 カンパリと言えば苦いというイメージが強く、大抵はオレンジジュースとかソーダとかで割って、ロング・カクテルとして供されることが多い。(けばけばしい色のせいもあるかとは思われるが。) カンパリに手をつけるのは数年振りなこともあって、オン・ザ・ロックに。 すると、苦味よりも表に出てきたのは強い甘味だった。 これは相当甘い。 極端に言えば、ベタベタするほどに甘い。 正直な所、びっくりだった。 ロング・カクテルに仕立ててしまうと、割る物によってカンパリの味も中和されてしまっていただけだったとは。 意外な発見で驚いてしまう。 苦味を和らげるために甘さも強く添加されているのだろうか? 氷でキーンと冷やさなければ、辛いほどの甘さだった。
スピリッツをストレートで飲む習慣がついているためか、リキュールをそのまま飲む機会はほとんど無かったことに気付く。 甘味の強さは覚悟することにして、味わってみるのも面白そうだ。
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コメント
カンパリロックですか~。
リキュールをロックで飲むのがカッコいいって思ってた頃にチョットだけ試したことがありますが…。甘甘ですよね~。「ベタベタするほどに甘い」って表現が適切な気がします。
ちなみに今のオイラは週に一杯、マティーニと格闘中。いつになったら「美味しい」って思えるんでしょうか?
投稿: クッスィ~ | 2006.07.24 00:17
マティーニですか。 うーん、どちらかというと、私はドライ・マティーニ派ですが・・キーンと冷えたジンは夏に美味しいですよね。 メーカーによってかなり風味(?)が違うので、バーテンダーさんにベースとなるジンの種類を変えていただくと、ずいぶん口当たりが変わるかもしれませんよ。 ビーフィーターとかは使っていないと思いますけれど(苦笑)、ジンそのものがあまりお好きでなければ、汎用種ではシーグラム社のジンなんかは飲みやすいと思います。 ジェニパーベリーの香りが少なくて、ほとんど柑橘系の香りです。 ジンがお好きなら、やっぱりマティーニにはゴードンかタンカレー。 ボンベイはマティーニにするのは、あまり好きではありません。 ボンベイだったらやはりそのまんま、ですね。 ちなみにスタッフド・オリーブの代わりに、一度レモンピールを使って作ってもらってみてください。 一気に夏の味になります。
あれあれ、熱く語ってしまった・・失礼しました。
投稿: リーボー | 2006.07.24 15:59