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2006.11.27

ピロシキには掴み所が無い

先月だったか、『ますたあ』から食べたいものリクエストがあった。 ピロシキ。 内心「これは困ったことになったぞ」、と、思った。 ピロシキは私の中で、よく解らない食べ物なのである。

いや、ピロシキは何度も食べたことがあるし、ネットで検索すればレシピもたくさん見つけることができる。 カレーパンの皮に餃子の具からニンニクを除いたようなものが入っている、うっかり丸いようなアノ姿も、すぐに思い浮かべることだって出来る。 だから厳密に言えば「解らない」のではないんだろう。 では、何か。 うーん、毎回食べながら「これは正しいピロシキなんだろうか?」と、ついつい疑問を持ってしまう味に、理由があるような気がする。

どこかピントがぼやけたような、これといって香辛料が利いているわけでもなく、はっきりしない食べ物といった印象だ。 決して不味くは無いのだが、かと言って特別に美味しいという訳でもなく、「まあロシア料理を代表する食べ物のひとつだよね」くらいの感覚で、そこそこ珍しくてどこでも売っている訳でもないけれど、それもあまり残念でもないような。 大抵の料理というのは、「ははん、ここをこうすれば美味しくなるな」といった勘所のようなものがあるのだが、ピロシキにはそれが無い。 多分具材の味付けを濃くしてはっきりとすれば、もうちょっとピントが合ってくるのだろうと思うが、カレー粉を入れてしまったらカレーパンになってしまうし、ドミグラスソース味にしたらミートパンになってしまう・・わざと掴み所が無いように作らなければピロシキではなくなってしまう所が、なんとも困った存在なのだ。

先日、鎌倉へ足を伸ばした。 晩秋の鎌倉なんて思いっきりベタな旅行は、私たちの選択としてはかなり珍しい。 その理由のひとつは正に小町通りにあるピロシキ屋さんへ行くことだった。 テレビ番組でたまたま取り上げられていたらしく、ただでさえすごい人ごみの中、揚げ上がりの時間を行列で待つほどの盛況ぶり! テイクアウト専門のお店なので、私たちもしっかり並んで、2個買って、ホカホカのところを頬張ってきた。 おやつにはちょうど良い感じだが、やっぱりそんなにめちゃくちゃ美味しいということではなくて、可もなく不可もなく無難に美味しい・・。

ピロシキはあんまり美味しく作ってはいけないものなのかもしれないな、と、そんなことを思いつつ、「外で買って食べるもの」というお墨付きを与えたような気分だった。 『ますたあ』に「私にはこれを作る自信が無い。 美味しいかどうか良く解らないんだもん!」と正直に白状したら、ははは、と笑われた後で、「それは優しい味というのかも知れない。」と指摘された。

やっぱり優しさには掴み所が無いって相場が決まっているようだ。

 

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コメント

ちょうど昨日ピロシキが売ってるのを見ましたが、お腹がいっぱいで食べられませんでした…
そういえばピロシキって何味?って聞かれたら悩みますねぇ。
わたしの中ではボルシチがあって、ピロシキがある、という感じです。
主人は「和風ボルシチ」というのを食べてました。

投稿: らぶらび | 2006.11.27 18:30

何味?・・そうですよね、ビミョーです。 塩とクミンとナツメグの味なんでしょうか。 お店によっても結構バラバラな感じだし。

それはそうと、「和風ボルシチ」が非常に気になります。 ゴロゴロの肉じゃがみたいな感じですか? サワークリームやビーツと和風味ってどんなハーモニーになるのかな?

投稿: リーボー | 2006.11.27 20:10

私にとっては、ピロシキは辛くないカレーパンといったところです。

カレーパンだと個性が強すぎて、これだけで満足してしまいますが、ピロシキはご飯の代わりにもなりますね。
いつかバーベキューをした時、差し入れてくれた手作りのピロシキを食べた時は何だかほっとしました。

おっしゃるとおり、美味しすぎてはいけない、無難なところがピロシキのセオリーなのかも♪

投稿: のんの | 2006.11.27 23:21

なるほど、主食の一部として考えるなら、あの薄味も納得できそうです。 個性が強すぎたら、食べてほっとはできないですもんね。 他のおかずの邪魔をしないのが持ち味?でしょうか。

書き込みしながらいろいろ考えていたのですが、具に混じっている刻んだゆで卵と春雨(?なのかな?)が、どうも私にとっては違和感が強いです。 自分で作るならウズラの卵を茹でて、まるのまま入れちゃいそうだなあ。

>辛くないカレーパン
ふふふ、それもよく解る気がしました。

投稿: リーボー | 2006.11.27 23:32

和風ボルシチは…すでにかなり煮込まれていて具の形はなかったのです。
ボルシチほどくっきりした味ではなく、サワークリームも入っていなかったと思います。
同じブースで売っていた琥珀茸という幻のキノコ(?)が入っていたそうです。
これも何味かと聞かれたら「…」ですねぇ(笑)
でもおいしかったですよ!!

投稿: らぶらび | 2006.11.28 09:24

らぶらびさん、詳しい説明をありがとうございました。
かなり煮込まれたボルシチ、美味しそう! 混沌と一体化した美味しさだったでしょうか。 寒い季節には(特に外では)『そういうもの』のあったかさが体に沁みますよね。
琥珀茸も初めて聞きました。 調べてみたら茶色のエノキダケみたいな感じですか。 どこかで見つけたら試してみたいと思います。 私も『幻』という言葉の響きに弱いもんで・・。
ともかく美味しかったようで何よりです。
なんだろうが美味しければIt's all right!!

投稿: リーボー | 2006.11.28 15:32

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