スゥエ
フランス料理に「スゥエ」という調理方法がある。 多分英語圏で言えば「スエット」の「スエ」で、素材に汗をかかせるように、つまりは素材の持っている水分を引き出して、蒸し煮にするような状態を思い描いていただければ、と思う。 冬の野菜はじっくりと加熱すると甘味が引き出されて、美味しさもひとしお。 白菜も安くなってきたので、鍋に飽きたらこんな使い方はいかが?
「豚肉と白菜のスゥエ」
材料 ●白菜 ひとり4分の1株
●豚ばら肉塊 ひとり80~100グラムくらい
●ニンニク ひとかけ
●塩 ふたりに付き小さじ1弱
●胡椒
1・豚ばら肉はなるべく脂肪の少ないものを選び、一番外側の脂肪はそぎ落としてから、厚さ5~10ミリ程にスライス。 好みでブロック状の一口サイズにカットしてもよい。 白菜は芯を落としてから葉を重ねたまま3センチ幅にザクザク切って、白い茎と葉を分けておく。 ニンニクは薄くスライス。
2・フライパンや厚手の鍋、土鍋などを火にかけ、豚肉を脂の方から焼き付ける。 軽く押さえるようにしながら出てきた脂を鍋全体に馴染ませる。 あまりに多いようなら余分な脂はキッチンペーパーなどで吸い取って捨てる。
3・一度火を止めて、焼いた豚肉を鍋の中央に集める。 肉と鍋の隙間を埋めるような感覚で、白菜の白い部分から立てかけるように並べてゆく。 均一に少しずつ塩をぱらぱら振る。 白菜、塩、白菜、塩・・の順に。 残った隙間に葉の部分を入れる。 ここでも白菜、塩の順に。 隙間が足りなくなったら、豚肉の上に被せてもよい。 最後にスライスしたニンニクを散らす。
4・蓋をして弱めの中火にかけ、30分ほど蒸し焼きにする。 覗いて見て、火加減や加熱時間を調節。 白菜が透き通って葉の部分がクッタリするまで加熱する。
5・取り分けてからお好みで塩・胡椒をかけたり、粒マスタード、ねりからしを添えたり、柚子胡椒や七味唐辛子等でいただく。
水分は入れないので、白菜からたっぷりのジュースを引き出すためにも、塩は頻回に振りかけながら準備を。 鍋ごと食卓に出してしまっても良いと思う。 一度作ってみてコツがわかったら、4つ割りにしたカブを入れても美味しい。 大根や人参、ジャガイモなども。(ジャガイモは時間差で加熱。) ニンニクは嫌いなら入れなくても大丈夫。 鍋に残るジュースには美味しさが濃縮されているので、ご飯にかけたり、翌日スープに仕立てたりして是非活用を!
あれだけ入れた白菜は何処へ・・?というくらい、たっぷり食べられて、温まる一品です。
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コメント
いつも冷蔵庫にあるもので出来ちゃいますね。
体があったまりそう!
ベーコンでもおいしくできそうですね。ありがとうございます。
投稿: のんの | 2006.11.26 23:07
のんのさん、こんばんは。
ベーコンでも出来ますが、「別のもの」の感じです。 ベーコンの場合はたっぷりのスープで煮込むポトフのようなタイプの調理の方が美味しいように思います。(個人的な趣味の問題かもしれません。) 余談ですが、ベーコンなら相棒はキャベツですね、きっと。
ベーコンも塊とスライスでは大違いの食材で、不思議。
白菜はいつも冷蔵庫で半端が余りがちで、なんとなく可哀想なので、時々こんな風にドバッと使っています。(笑)
機会があったらお試しください。
投稿: リーボー | 2006.11.26 23:43