やっぱり重なった
お知り合いが訪ねてくださった。 手に袋を抱えている。 「もしや、それは・・」と、内心ピンときた。
「庭の筍を茹でたので、おひとついかがかと思って。」 やっぱりそうだった。 お年は私の母に近いくらいの方なのだが、気のおけないお付き合いをしてくださっているので、正直に白状した。 「実はウチにも筍がたくさんあって・・。」
「あらそれじゃあ、貰っても困るわよねえ。(笑)」
「でも、せっかくお持ちくださったのに、申し訳ない気がします。」
「こちらも老人所帯でなかなか減らないのよ。」
「そればかりでも飽きちゃいますしね。」
「そうそう。」
「お庭で採れたんですか?」
「そうなの。 取らないと親の竹が弱っちゃうの。」
「へえ知らなかった。」
「取ったのに捨てちゃうのも可哀想だし。」
お話を伺っているうちに、やっぱり食べなくては申し訳ないような気分になってきたので、受け取ることにしようかと思った矢先、先方が仰る。 「きっと竹の種類が違えば、筍の味も違うわよね。 取り替えてみましょうか。 それなら手持ちの量も増えないし、目先も変わるし。」
そうしましょ、そうしましょ、ということになり、私の茹でた筍と交換していただいた。 確かに歯ごたえも香りも、私の筍とは微妙に違っていて面白い。
昨日は炒め物に使ったので、今夜は煮物に仕立てた。 明日は穂先を使って、何かの和え物にでもしようかな。
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