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2007.04.07

隠すべきもの

過日、某ドラッグ・ストアで生理用品を買った。 レジの女性店員さんが紙袋に入れようとしたので、「そのままでいいです」と言ったところへ、別の店員さんがもう一人同じレジに入ってきて、キャッシャーを通した篭の中の他の商品をレジ袋に詰めだした。 またまた生理用品用に紙袋を取り出したので、「そのままでいいです」と、もう一度告げる。 すると、怪訝な顔をして「そうですか? じゃあ、こっちの袋に・・」と、今度は不透明なレジ袋を取り出したので、「いえ、そのまんまでいいんです!」。 「・・そうですか・・。」 後から来た店員さんは、最後まで納得していない表情をしていた。 そして、私は他の商品と一緒に、透明なレジ袋に生理用品を詰めて店を出てきたのだった。

私は「そのてのもの」を多く扱う職場で働いていたからかもしれないが、ナプキンとか衛生用品などを隠すという感覚がよく解らないようだ。 納得できていないという表現の方が適切かもしれない。 身体に起こることは自然なことなのだから、そのために必要な道具も堂々と使えばいいと思っているフシがある。

生理用品は見えない袋に入れて客に渡す、という教育が小売店では常識になっているらしく、こちらが断らないとわざわざ別包装されてしまう。 紙袋に入れてから別仕様の不透明なレジ袋に二重に包装されたこともある。 しかし、一方で、商品棚には堂々と並べられているし、コンビニエンス・ストアでは彼女に頼まれたのか、男性が買って行くことも珍しくない。 テレビにだってコマーシャルされている。 何か矛盾していないか?、と、思う。

確かに私が小学校で「初潮教育」を受けた時、年配の養護教諭に「生理用ナプキンは隠すものです。 人目につかないように扱わなくてはなりません。」と、はっきり言われたのを強烈に記憶している。 昔はナプキンも個別包装されていないものがあったので、小型のハンカチで一個ずつ包んでポーチに忍ばせた記憶もある。 生理そのものが古代においては『忌み嫌われるべき汚らわしいもの』として捉えられていたことを思えば、隠そうとする習慣も解らなくもないのだが、今や小学校で科学的に性教育をする時代だ。 月経があるのはごく自然で健康的なこと。 それくらいのことは男性だって十分に理解しているはずである。 ましてや月経に伴う苦痛に配慮して、生理休暇まで設定する会社があるくらいで、男性の協力無しでは済まない世の中になっている。 その中で生理用のナプキンだけが、未だに昔の扱いのままなのは、何か腑に落ちないのだ。

もちろん生理の経血を処理した後のナプキンは、衛生上他の人の迷惑にならないように処理するのがエチケットだし、血を見て気分の良い人はいないだろうから(一部の病的嗜好のある人を除いて。)始末してくださる方のことを考えても、人目につかないような形態で扱わなくてはならない。 それは当たり前のこと。 でも、常識的なこの世のオスの方々は、使われる前のナプキンを見ても安易に発情したりしないだろうし、それ以前の話として、生理用ナプキンだって何十個かまとめてから、きれいに包装されて中身の見えない形態で売られているのだ。 果たしてそれ以上に何重にも包装して人目を忍ぶ理由が、どこにあるのだろうか。 例えば子供用・成人用を問わず、紙オムツを買ったからと言ってわざわざ不透明な袋に入れてもらった記憶がない。 下着類もそのまま透明な袋に入れられることがあるし、ナプキンの隣に並んでいる生理用ショーツも然り。 どこが違って、どこに境界があるのか、よく理解できないのが現状だ。

まあ年代によって異なるであろう、社会の常識として植え付けられた価値観を、急に変えることは難しいだろうから、せめて生理用品を売る店員さんは「見えないようにしますか?」と客に尋ねるぐらいでも良いのかもしれないけれども。 ・・こういう話題をアップしてしまうこと自体、私の恥じらいの無さを曝け出しているのかもしれない。(苦笑) ハイ、ご指摘は甘んじて受け止める所存でございます。

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コメント

コンビニでアルバイトしていた学生時代の男の友人が、このお話していました。
「恥ずかしいもの」、例えばナプキンや避妊道具などは必ず見えない紙袋に入れた上で、ビニール袋に入れるよう指導されてたらしいです。

でも、中にはリーボーさんのように「そのままでいいです」と言ってくださるお客さんもいたようです。
(うら若い十代の)彼は、そう言われること自体恥ずかしかったと言ってました。

でも、大人向けの雑誌(!)はそんなことはしてなかったようですが・・・。
こちらのほうがよほど恥ずかしいかもですね~。


投稿: のんの | 2007.04.07 19:17

うーん、難しいですね。20代までは、お店の売り場そのものが恥ずかしかった記憶があります。古い育ち方なのかもしれませんが。
いまはまあ、過重包装のほうが閉口ですが。

恥ずかしい人は「それは、見えないようにしてください」というのも恥ずかしいんですよね。だから店員教育がいえない人ににシフトしているのはいかにも日本らしいサービスの典型でしょう。

もちろん、断っているんだから、簡易包装にするべきですよね。マイバックですら、勝手に紙袋にいれてゴミが増えるので閉口したことあります。マイバックなんて布だから、絶対に見えない袋なのに。。

いろんなお客がいるんですよ。という教育もしくはマニュアルが必要なんですね。

ちなみに、私はいまは買うことほとんど無いです。普段は布なので。。

投稿: kumi | 2007.04.08 04:59

(追記)昔の人の不浄の話で、さっき急に思い出しましたが、私の親はふるい育ち方をした人なので、生理用品を買うという概念がありませんでした。つまり、ナプキンが無くて育った人なのです。
私も母が自作しているのを見て育ちましたし(私の歳を疑われる育ち方ですが)、母は若い頃は本当の和服育ちなのでショーツというものをつけていない(腰巻)育ち方だったみたいです。

ということで、そういう人には、お店で買うのは恥ずかしいと思います。不浄だからというより、腰巻をあらったり、洋服の生活になってからは自分でガーゼと脱脂綿で作るもの(昔の市販品が使い心地がわるかったためもあるみたいですが)という概念だからです。

なんていうか、もう昔の生活を知っている人も少なくなってきたので補足まで。(ちなみに、私は30代です!!)

投稿: kumi | 2007.04.08 06:03

>のんのさん、こんばんは。
うーん・・「言われること自体恥ずかしい」となると、何も言わずに店員さんがしたいようにさせてあげるのが、一番の思いやりなのかも知れないですね。 こっちはオバサンで心理的余裕があるので、レジに立っているのがうら若き男性だったら、そうしてあげることにしようかな、なんて思いました。

お忙しそうですね。 お体には気をつけてくださいね!


>kumiさん、いつもコメントをありがとうございます。
何が恥ずかしくて何が平気かは、個人差が大きいだろうし、その人が育った環境や社会情勢によっても大きく変化するのでしょうね。
布製のナプキンは、数年前から流行ってきましたか・・。 私の友人にも使っている人が数人あります。
「自分で作っている方」にとっては、市販品を買うことイコール「手抜きをしていること」という感覚もあって、羞恥心とは別に、はばかられることなのかも知れませんね。 その昔は、自分で料理をせずに、出来合いのお惣菜を買うことが、主婦にとって恥じだったように・・。

投稿: リーボー | 2007.04.08 21:15

うーん、私が布ナプなのと話が混じってしまったみたいですね。

昔のひとは布製ナプキンもなにも、ナプキンというものがなかったわけです。(なんせ下着は腰巻なので)そして、和服姿の方たちはふつう、肌着、腰巻は自分で縫ったわけです。その後、洋服になってからは、当てるものが必要なわけですが、その場合はナプキンじゃなかったのです。私が知る限りは、脱脂綿をつかっていたようで、肌に当たるのがいやなら脱脂綿にガーゼを巻く。(つまりは使い捨て)

それで、作るのが一般的だと、手抜きだからじゃなくて、買うということが、自分に生理があるとわざわざ(普通はいつ初潮があって、いつ閉経かなんて自分や母親くらいしか知らないことなのに)店員に公言していて心理的にはばかられると思うのです。手抜き心理は無いと思います。

もちろん、赤い腰巻を干すという表現が昔からあるわけだから、干してあれば「ああ、あのうちも。。」みたいな暗黙はあったとしてもです。
洗濯物をみかけるのと、お店で関係商品を買うのとはちょっと違うでしょう。

投稿: kumi | 2007.04.09 02:40

ウチの近所のコンビニでは、紙袋に入れてくれませんでしたよ。
(忘れていただけかもしれないけど。)
私は以前は紙袋に入っていた方がよかったけど、最近はまったく気にならないですねー。
どうしてかな?と考えてみたことがあるのですが、やはり、世の流れといいますか、TVの宣伝にしても、店頭での売り方にしても(大通りに面してお徳用がで~んと売られてますし。)人目を憚るどころか、とても目につくようになってますからね。
そして、そのお陰で、憂鬱で面倒くさい、理解されにくいものがオープンになって、皆で悩みを共有できるようになって、気持ちも明るくなった気がします。息子(中学生)とも生理用品の話なんてしますしね。

ただし、買い物としてはいいとしても、生理になっている日にナプキンをむき出しで見えるように持って歩くのは抵抗がありますね~。
我が家には中学生の娘と息子がいますけど、先日、温泉旅行に行った時、あいにく月経と重なり、温泉に入りませんでしたけど、「どうして入らないの?」と聞かれても、説明する気にはなれなかったかな。
恥ずかしいというより、気を遣われたくないとか弱みを見せたくないとか、相手に想像してもらいたくないみたいな気持ち。

投稿: かおる | 2007.04.09 16:06

余談
話は飛びますが、私が小学生の時に学校で見た「初潮教育」用の8ミリフィルム2本の中の古臭い方のは、生理用の下着はショーツでなく、T字帯でした!(私は40代後半)
はじめにそれを見たので、ふんどしなんてしなくちゃならないの?と思い、ショックでしたわ・・・。
母親たちも体育館の後ろで一緒に見ましたよ。今ではそんなことはありませんよね。(4年生の性教育の授業は参観しましたけどね。)

投稿: かおる | 2007.04.09 16:18

「月経に対する文化・習慣」をテーマにして時代を追ってまとめていったら、本一冊ぐらいすぐに出版できる量になるんじゃないかと思います。(ちゃんと調べていませんが、専門に研究している人、既においでなのだろうな・・。 助産婦さんとかで。) 特に第二次大戦以降の近代史においては、結構な早いスピードで習慣も意識も変化しているような気がするので、興味はあります。 商業ベースの乗っかって、関連商品もどんどん進化していそうですし。 今後、どんな風になっていくのかも含めて。

kumiさんが書かれた最後の『ちょっと違う』の感覚が、まさに個人差が大きい部分なのだと思います。

>かおるさん、こんにちは。
私、基礎医学を学ぶまでT字帯って知らなかったんですよ。 手術を受ける方へ準備していただく物品の中にT字帯ってあって、「なんじゃそれは?」状態でした。 で、病院の売店で一枚買ってみたんです。 ディスポーザブルの紙のやつ。 30円ぐらいだったかな。
教室で開いて皆で見て、「どうやって使うんだ?」「何に使うんだ?」ということになり、先生の所へ尋ねに行った記憶があります。 「あらあ近頃の子は何にも知らないのねえ。」と、当時でも言われました。 良い思い出です。(どこが良いのやら。)

投稿: リーボー | 2007.04.09 17:01

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