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2007.06.15

壁の蜘蛛

この辺りは蜘蛛がたくさんいる。 つまり、餌となる虫が多いということに他ならない訳だが、見ていると、捕食の方法によって2種類に分けられるようだ。 ひとつは俗に言う「蜘蛛の巣」を張って待ち伏せするタイプ。 もうひとつは巣を張らずに自分で壁伝いに歩き回って餌を捕まえるタイプ。 前者が家の中に入ってくることは殆ど無いのに対して、後者は結構な頻度で紛れ込んでくる。 蜘蛛は毒もないし益虫なので、基本的には放っておくことにしているものの、巣を張らないタイプは大型の個体が多く、下手をすると『びっくりおもちゃ級』なので、やはり一つ屋根の下に居てあまり気分の良い相手とも言い難く、相手の行動が鈍っている昼間に柄の長い箒などで追い回して、窓の外へ誘導することが多い。

不思議なもので、壁でくつろいでいる(?)蜘蛛の居場所は大抵決まっていて、例えば一匹外へ出しても、次に来た蜘蛛がまた同じ場所でくつろいでいる。 大きさも違うし、どう見ても違う個体なのに、落ち着く場所は一緒なのだ。 一体何がそうさせているのか、蜘蛛の気持ちは全く判らない。 ただ、これだけ固定化されているところを見ると、何か理由があるんだろうな、とは思う。 風の流れなのか、明るさの度合いなのか、振動の具合なのか。 彼等にしてみたら居心地の良い場所なんだろう、きっと。

人間も本来はきっと、居心地の良い場所を知っているんだと思う。 大した個体差も無く、誰もが不思議と居ついてしまうような環境を、本能的に選べるんじゃないかと。 知っているんだったら、それを隣の誰かにも作ってあげればいいのに、どうもそれが上手くできないのは、何か別の価値観に心を奪われているからかも知れない。

環境に適応できずに、自殺の道を選んだり、心を病んでしまったり、逆に他者を傷つけることに快感を覚えたり。 そんなニュースが毎日流れる中で、壁でくつろいでいる蜘蛛を見ながら、様々なことを想う。

しかし、それにしても、家の中じゃ餌も少ないだろうに、どうしてこうも入れ替わり立ち代り、一体何処から進入してくるのか・・? そんなに居心地が良いとも考えられないのだけれど。 やっぱりどうも蜘蛛の考えていることは判らない。

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