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2007.09.23

秋の夜に窓辺で

お風呂上りには、火照った体を持て余して、なんとなく窓辺で夜空を見上げる機会が多い。 昼間の暑さに反して、朝夕はしっとりと涼しくなってきて、虫の声を聞き分けながら優しい気持ちのままでぼんやりする、秋の夜長のひととき。

ちょっと前まで端正な三日月だったのに、日に日に太ってきて、月もいつの間にかふっくらと体を重たそうに、低いところをのんびりと移動してゆく。 中秋の名月は25日らしい。 別に特別な思い入れがあるわけでもないのに、「晴れるといいな」、と、思うのは、日本人の血だろうか?

里山の斜面では名月を待つようにススキが金色の穂をゆらゆら揺らして、彼岸花も紅の華奢な花を開いている。 遠くで若い鹿の鳴き声も響くようになった。 昼間の暑さに拘わらず、今こうして汗を拭きながらうちわで扇ぐ私とも無関係に、秋は勝手に進んでゆくものらしく、このアンバランスさが日常から浮き上がっているように感じられて面白い。 たまに、一年前の今日、二年前の今日というように、同じ日付に書いたブログを読み返してみることがあるが、それによると、去年はもう毛布にくるまって寝ていたらしい。 うーん、やっぱり今年は暑いのかも知れない。 まだタオルケットだしなあ。

最近、テレビを見る時間が極端に減ってきた。 ニュースはインターネットからで十分足りるし、論説は翌日の新聞で読めば良いし、バラエティーは企画の奥行きが浅くて物足りない。 見なければ見ないで、別に特別な不自由も感じないところが、これまた不思議な気がする。 「へえ、そんなもんだったのか」という気持ちと、「じゃあ、今までは何だったんだ」という気持ちとが混じり合っている。 テレビが点いていると、見ている見ていないに関係なく、昼間と同じような感覚で時間が流れるが、テレビが流れていなければ、思いっきり夜らしい夜がそこに現れる、そんな印象だ。

まだ十分に夏の名残の強い日差しの中で、昼間は思いっきり現実的に過ごし、夜は夜で秋の月を見上げながら、ぼーっとイメージの中に溺れる。 どちらも私、両方で私。

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