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2008.02.01

過去のもの

財布を取り換えることにした。 普段から二つの財布を使い分けしており、片方は内張りされている布が破け、もう片方はホックが甘くなってきたので、同時に両方共変えることに。

最近はどのお店もポイントサービスのあるお客様カードだの、レジ袋不要のスタンプカードだのを熱心に発行してくれるものだから、お金以外のものでお財布が膨らみがち。(お札で膨らんでくれれば、こんな良いことはないのだけれど。) なので、ひとつは容量の大きい財布を選んで買った。

もうひとつは、なんと15年近く前に大事な方からプレゼントしていただいた財布。 ずっとしまいこんで使えずにいた物だ。 それを引っ張り出してきた。 プレゼントしてくれた主に対して特別な思い入れがあったので、勿体ないような複雑な気持ちが入り混じって、日用遣いに卸す気持ちになれないまま、ずっと大事に保管していた。 特に財布という品物は、濃厚に生活臭が染み付く種類のもののような気がして、そこに相手を押し込めることに抵抗があったのも事実。 多分私にとって、その財布はプレゼントしてくれた相手の分身だったのだと思う。

いざ、財布を取り換えようと決めた時、ふと何の気負いもなく、「そうだ、あの財布を使おう」、と、思った。 一瞬「本当に使っちゃって良いのか?」、と、自問したが、答えは「大丈夫。むしろ使ってあげるべきだと思う」だった。 ちょっとだけ胸の奥がちくっとした。

何か特別な出来事があって踏ん切りがついたわけではなく、15年の月日が自然と二人の関係を変化させていったのだろう。 もちろん今でもプレゼントの主とは頻回に連絡を取っているし、言うなれば「家族ぐるみのお付き合い」みたいな状況だ。 そして、当然その状況を嬉しく思っているし、満足している。

若い頃の想いがひとつ、完全に過去のものになったんだな、と、自覚する。 自分に自分で「よしよし」、と、言ってあげたい気分になった。 時の流れは、クールなようであり、心強いようでもあり・・。 今頃、相手はくしゃみをしているかも知れない。

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