« 解凍中 | トップページ | 良心の適応範囲 »

2008.02.18

春は苦もの

「袱紗合わせ」に続き、精進料理の本を読み進めているが、今度は「春は苦もの」という表現が出てきた。

仏教においては、食事を整えることも食事を食べることも、修行の一種という位置付けということで、当然素材選びからして、その根本が色濃く反映されているように読める。 季節の物で、は、当たり前のこととして、仏さまの道に全身全霊を投げ出すために必要な体力や気力を充実させるための知恵、のようなもの。 それも、ずーっと昔から口伝で引き継がれてきた、その道の皆さんには一種の常識のようなもの。 卵を含め動物性の食材を一切口にしない食事で心身のバランスを保つには、やはりそれなりの工夫が必要とされるのだろう、と、思う。

で、「春には苦いものを積極的に食事に取り入れろ」、と。 フキノトウや菜の花の蕾、ヨモギの新芽に独活、もう少し後になれば山菜の類・・よく思い出せば、どれもみな苦味を持っている。 我が家でもフキノトウを天ぷらにしたり練り味噌と合わせたり、菜の花は今シーズンに入ってからすでに数回楽しんだ。 品種改良されているのか、お子さんでも楽しめるような菜の花で、「もうちょっと苦くても良いんだけどなあ」、と、内心ちょっと文句を言いながらも、瑞々しい青臭さを味わっている。

ちなみに、『夏は酸いもの、秋は甘もの、冬は油もの』だそうだ。 詳しい根拠を問うこともなく、すっと納得できるコンビネーション。

寒さが厳しい間、なんとなく口が遠のいていたビールを、先週あたりから飲みだした。 胃が冷えると辛いので、スローペースでゆっくりと、比較的しっかりしたタイプのビールを楽しんでいる。 本を思い出して「これも『苦もの』か?」などとちょっと考えたが、たぶん意味合いが違うな。

|

« 解凍中 | トップページ | 良心の適応範囲 »

コメント

そんな言葉があるんですね。春は体が苦いものを求めている気がすると思っていたので、すごく納得。
今年はまだ身体が全然春じゃないです、寒くて。
ホップは苦ものでしょうが、ビールは違う気がしますね。

投稿: Mr.Spice | 2008.02.19 00:21

Mr.Spiceさん、こんにちは。
東洋医学の考え方では、冬の間は根菜類や乾物などが多く食べられるので、それによって体内に貯めこまれた「あく」のようなものを、苦味の源のシュウ酸が排出する役割を持つ、ということになるらしいです。

理屈はどうであれ、そのタイミングになると体が欲するのでしょうか。 自然の摂理ってすごいです。

・・ええ、ビールは違いますよね、やっぱり。笑

投稿: リーボー | 2008.02.19 15:59

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 春は苦もの:

« 解凍中 | トップページ | 良心の適応範囲 »