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2008.04.24

ルピシアで『変な客』になる

LUPICIA(ルピシア)という、お茶屋さんがある。 お茶屋さんという表現はあまり適切でないかもしれないが、紅茶・烏龍茶・緑茶を問わず世界のお茶を売るお店で、お菓子やお茶を淹れるための食器なども扱っている。 扱う品数が多いこと、品質が信用できることに加えて、何よりもオンラインショッピングが可能なので、年に何回かは利用させてもらっているお店だ。

都市部を離れると、美味しい紅茶の茶葉を入手するのに苦労する。 そして、美味しい紅茶を提供してくれるお店も無く、結局はネット通販や都市部に住む誰かに頼んで茶葉を取り寄せして、自分で好みに合わせて淹れるしか仕方がない。 山間部の自然にはだいぶ慣れたものの、紅茶は一日に何杯続いても飽きない私にとって、今でもその状況はちょっとキビシイものであることに変わりがない。 インターネットが普及した時代で、本当に助かったな、と、思う。

ルピシアのネット通販でも、当然店頭と同じ茶葉を購入できるのだが、唯一判らないのは「香り」だ。 品種のみならず産地や発酵状態によって香りは微妙に変化する上、水との相性もある。 フレーバーティーでは、例えば同じ「バニラの着香」と言っても香りの濃さやニュアンスは様々だし、アールグレイに至ってはそれだけでも10種類近い茶葉が扱われている。 淹れたお茶の水色は画像でも判る。 でも、香りだけはどんなに説明文が丁寧でも、結局は想像の域を超えることはできない。

東京へ行ってきた際、実際にルピシアのお店に足を運んだ。 店頭には全ての茶葉の見本がアルミ缶に入れてズラーッと並べられており、実際に一つ一つ手にとって鼻を近づけることができる。 ショップのオネーサンに事情を説明して、気になっていた茶葉の香りの印象をその場でメモしても良いか尋ねてみた。 「あー、そうですよね。 どうぞどうぞ。 ゆっくりご覧になっていってください。」 事前にチェックしておいた商品名を探しながら、端から缶を開けてクンクン。 自分の言葉で印象をメモして、お気に入り度も採点し書き込んでゆくという、すっかり『変な客』になって情報を集めさせてもらった。

変な客を店員さんも面白がってか気を遣ってくださり、私につきっきりで、商品名を告げると広い店内のずらりと並んだアルミ缶からすぐに特定して、「これです」と場所を教えてくれる。 「あっ、考えていたより花のような香りなんですね、これ。」 「(香りが)重くないのでフレーバーティーが苦手だという方にも人気があるんですよ。」とか、「それがお好きだったら、きっとこちらも気に入っていただけると思います。」と、ノーチェックだった商品を教えていただいたりしながら、茶葉の話をじっくり。 好きな物に囲まれた空間と時間は、何よりの贅沢だった。

今、私の手元にその時のメモが残っている。 書きなぐった文字の隙間から、記憶した香りがふっと浮かびあがってくる。 やがて時間が経つにつれて薄れてゆく記憶の香りだろうけれど、これで当分は堂々と自信を持ってネット通販を利用できそうだ。 また薄れて来た頃にでも、お店に行って記憶を更新させてもらおう。 変な客に丁寧に付き合ってくださったお店のオネーサンに感謝。

  

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コメント

香りって、記憶に残りやすいです。でも言葉にするのは難しい。
懐かしさと匂いは切り離せないです、僕にとって。

ところでその会社、昔はレピシエと言いまして、そこのWebの仕事をひ孫請け位でやったことあります。僕は中国茶のところ担当で、その中国茶のブランドというかサイト名がルーピー茶園とかそんな名前だったような。仕事量に対してギャラは信じられないほど安かったです(-_-;)

投稿: Mr.Spice | 2008.04.24 23:30

>昔はレピシエと言いまして・・

そうですよね!そうですよね!!って、異常に強調しているのは、グーグルで検索かけた時に「レピシエ」と入力したら、「もしかしてルピシア?」と言われ思わずカチンときて、「昔はレピシエだったんじゃい!」などとPCのモニター相手に突っ込んでいたから、だったのでした。

まあ知っていても頭の中から呼び出される優先順位が、いまだに「レピシエ」の方が上位になっていること自体が、既にオバサンの証拠なのですけれども・・。

当時ギャラを安くあげて営業成績を伸ばしたおかげか(?)、最近は支店もずいぶん増えたようですね。 今でも「養生烏龍茶」は美味しいですよ。

投稿: リーボー | 2008.04.25 15:41

リーボーさん、こんにちは。ルピシアの話題に思わず鼻が反応してしまいましたw

私もいまだに「レピシエ」のほうが馴染んでいます。店頭に行くとつい欲張ってあれこれ匂いをかいでしまい、だんだん感覚がなくなったりしますが、どうしても素通りできないお店の一つです。

・・・それにしても茶葉って奥深いですよね。

投稿: みりん | 2008.04.25 18:24

そうでした。 みりんさんもルピシアの「お得意様」ですね。

レピシエとルピシアが混同してしまって、「ルピシエ」とか「ルシピア」とかうっかり言ってしまいそうになります・・頭悪ぅ~。

いろいろ迷える楽しさを満喫してきました。(迷惑な客だったのかもしれません。) 紅茶も新茶のシーズンで、なんだかウキウキします。

投稿: リーボー | 2008.04.25 20:10

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