嫉妬はおまけのようなもの
穂村弘さんの本を読んだ。 これで二冊目。
歌人としての穂村さんの作品には触れたことがあったが、文章も書いていると知って図書館で借りてきたものだ。
現実と、現実からちょっと浮いた感じとが絶妙に混じり合っていて、ふわふわと気持ちが良い。 同年代のせいもあるのだろうか、感性の根底に流れている感覚が自分と同じもののような思い込みを抱いた。
表題のすぐ次のページの裏に、小さくて見落としそうな三文字がある。
「佳代に」
『佳代さん』が何処の誰でいったいどんな人なのか、知らないし知る術もない。 でも、それを見つけた瞬間、私は『佳代さん』に嫉妬した。
●穂村弘著 「にょっ記」 2006年発行 文芸春秋
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