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2008.09.18

流動体

このところ義父はどうも調子がよろしくない。 医療機関で検査してもらっても、特別に「これが原因!」という病気は見つからないのだが、ぽつりぽつりと単発的に良くない症状が『現われては消え』している。 年を取った身体というものは、つまりはこんな風になってゆくものなんだな、と、明日は我が身の気持ちになる。

私たちの身体は時間によって刻々と変化し続けている。 古い細胞は壊され新しい細胞が再生されるのはもちろんのこと、血液中に含まれる種々雑多な成分のように、数値として定量化できるものだけを見ても、全てが完璧に同じ状態というのはあり得ず、当然のように「今の自分は、昨日までの自分とは違う」のだ。 それでもほとんどの場合は、昨日までと同じように体調は悪くないし、昨日と同じように生きている。 内部を分析すれば時々刻々変化し続けているのに、全体を見ればその状態を維持し続けているというのは、実はすごいことなのではないかと、改めて意識する。

これだけたくさんの細胞が集まって、組織としてたくさんの役割を分担しているのだから、多分小さな問題は限りなくたくさん起きているのだろうけれど、他の何かがそれをカバーしたり調整を取ったりして、大抵の問題はクリアしてしまうのだろう。 例えば発熱するとかどこそこが痛いとか気付く時には、それなりに問題が進行している「次の段階」になっている筈。

それぞれのシステムがちゃんと機能し、それなりに余力がある状態ならば、問題をリカバリーする働きも大きいのだろうけれど、年齢を重ねるにつれて残念ながら、個々のシステムが持つ余力が小さくなったり、事によっては既に機能していないシステムと化していたり、そんなことが多くなってゆくもののようで。 となると、小さな問題が一つ起こっただけでもリカバリーが難しくなって、あっという間に症状となって表面化する。 義父の身体は丁度そんな感じなんじゃないかな、と、思う。

これは例えば、人間社会のこと、社会経済のこと、地球の生態系や気候のこと等々、実は他のたくさんの分野にも共通していることなのではないだろうか。 スヤスヤと昼寝をしている義父の背中を見ながら、そんなことを考えていた。

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コメント

諸行無常

東洋医学だと、
「それは~からくる~です!」とか言い切ってくれそうですが。

まさしく僕らは、流れているんですね~

投稿: Mr.Spice | 2008.09.20 02:11

ええ、きっと流れているのだと思います。

ちょっと別の意味で「流れている」のと「流されている」の違いについても、考えてみたりしているのですが。

投稿: リーボー | 2008.09.20 13:03

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