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2008.10.02

くさや

探していたのになかなか見つけられなかった「くさや」を、ついに見つけたので迷わず買ってきた。 ご存知ない方の為に一応書いておくと、「くさや」というのは主にムロアジというマアジよりも大型で脂肪の少ないアジを使った干物の一種で、干す前に「くさや液」という魚醤のような発酵液に漬けてそれを浸み込ませるのだが、それがなんとも独特の、且つ強烈な臭気を持つので、特に関西方面出身の方には食べられないという人も多い。 伊豆諸島特産で、マアジやサバ、トビウオなどで作ることも。 干物だから旨味自体は十分濃縮されており、匂いの問題さえクリアされれば、とても美味しい食べ物であることに間違いは無い。

購入した「くさや」も真空パックに二重に密封された上、もう一枚しっかり袋状に包装されていて、外に匂いが漏れないよう厳重な体制・・。 ここまでする必要があるのか?、といった懸念は、はさみで封を開いた瞬間に完全に打ち消された。 こんな臭かったっけ??

この段階で怯んでいても始まらないので、意を決して火の上で焼く。 窓は最大にオープン、換気扇もばっちり。 匂うけど美味しそう。 身が反り返って皮目が軽く焦げたところで火から下ろし、サランラップを敷いた調理台の上へ。 こういう時にはほかのメーカーのラップでは不安だ。 ばっちり匂いが漏れない対策をしておかないと。 火傷をしない程度に粗熱を取って、よく洗った手で身をほぐしながら骨や皮を除き、小さめの一口大にして器に移す。 で、またすぐにサランラップで蓋。

久しぶりの「くさや」はとても満足の美味しさだった。 白いご飯に良く合うし、濃い旨味がたまらない。 たくさん平らげる種類のものではないにしても、後を引く。 これをお茶漬けの具にするのを好む方も多いらしい。 お湯をかけても負けないほどに濃縮された美味しさ、ということなのだろうと思う。

満足して夕食の洗い物を済ませ、PCの前でキーを打っていると、どこからともなくふんわりと「くさや」臭い。 食べた自分の体から匂っているのか、と、慌てて腕や肩口の辺りをクンクンしてみるが、さすがにそれは違うようだ。 匂いの源は指先だった。 指に鼻を近付けると、確かに少し匂う。 洗剤も使い、水も流してじゃぶじゃぶ食器を洗った後だというのに、まだ匂っている。 「くさや」パワー恐るべし。

翌朝キッチンに足を踏み入れると、またどこからか「くさや」臭い。 残りをしまった冷蔵庫をチェックすると、さすがにこちらはサランラップに封じ込められているようで、庫内の空気は無事な様子。 どこだぁ?、と、鼻で追跡したら、焼き上がってから取り除いた骨や皮を片付けた生ゴミ入れだ。 袋を貫通して匂いだけ外に漂っている。 ああそうか、骨や皮もサランラップで包んでから捨てないといけなかったか、と、気付いても後の祭り。 そそくさと庭のコンポストに運んだのが、朝一仕事になってしまった。 発酵の威力は、本当に凄い。

まあ、あちらこちら「くさや」臭くなりながらも、それでもやっぱり私は「くさや」を美味しいと思う。 年に一度くらいは食べたいな。

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コメント

2~3回?しか食べたことないですが、あれは住宅密集地では食べられませんよね。
もはや魚の醗酵臭というレベルじゃなく、○○○みたいな臭いじゃないですか?
ドリアンとかよりずっと強烈だし、焼いたらしばらく周辺が臭うような。
たしかに…味は美味しいですが(^_^;

投稿: Mr.Spice | 2008.10.03 01:00

ははは・・○○○ですか、確かに。
あっ、Mr.Spiceさん、いらっしゃいませ。

家の間隔が狭い場所で「くさや」を焼いたら、異臭がするとか言って騒ぎになってしまいそうですかね。

調べてみたら、最近は「焼いて身だけにして瓶詰にした商品」もあるみたいです。 そこまで整えないとなかなか食べてもらえないのが現実なのかもしれません。 私は干物のまま買って来たんですけど、流通量が少ないせいか、結構なお値段でした。 アジの開きの4倍くらい。

美味しいんだけどなあ・・。 日本酒によく合いますよ。

投稿: リーボー | 2008.10.03 12:11

瓶詰めは、大島なんかのお土産でよく見かけました。
関係ないですが今日、土肥へ行きます。温泉一泊

投稿: Mr.Spice | 2008.10.04 06:44

おや、オツですね。
良い旅行になりますように。

とりあえず雨が降らなさそうで、なによりです。

投稿: リーボー | 2008.10.04 22:18

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