蒸しパン
雨がしょぼしょぼと降り続いて寒い一日に。 ほっこりと温かいものが恋しかったので、午後のお茶に蒸しパンを作った。
蒸しパンの魅力はなんといっても、てっぺんに出来るあの「裂け目」に集約されるように思う。 アルミケースに流し込む時には『でれーん』といかにも頼りない印象の生地が、どうしてあんなにぱっくりと、それでいてふっくらと口を開くのかと毎度ながら感心してしまう。 バターケーキやチーズケーキでも同じように裂け目はできるが、あちらは蒸しパンに比べれば固い生地で固い焼き上がりなので、然もありなん・・と印象も薄い。
かつて電子レンジで蒸しパンが作れると聞いて試してみたことがあった。 昔の電子レンジは場所によってマイクロ波の当りムラが大きかったり、出力の調整が出来なかったりして、結局は加熱時間の調整が上手くゆかずに諦めたのだったが、ガラス扉の向こうで生地がもくもくと膨らんで、やがてぱっくり裂け目ができる様子をじっと観察できたのは面白かったことを記憶している。 今でも中の蒸しパンがどんな様子で膨らんでいるのか、途中で蒸し器の蓋を開けて覗きこんでみたくなる衝動を押さえるのに苦労する。
蒸しパン 底の直径3cm弱の小型アルミケース4個分
- 薄力粉 50g
- ベーキングパウダー 小さじ半分強
- 砂糖 大さじ1
- 牛乳 50cc
- 生のサツマイモと小豆の甘納豆
- 薄力粉、ベーキングパウダー、砂糖を器に合わせ、牛乳を注いでダマが無くなるまで混ぜる。 このくらいの量ならばわざわざ粉をふるう必要はない。 手早く混ぜれば大丈夫。
- サツマイモは一辺1cm弱のダイスに切る。
- アルミケース等の耐熱性の容器に小さじ1程生地を流し入れ、サツマイモのダイス3~4個と小豆の甘納豆5粒程度を生地の上に散らす。
- 残りの生地を等分して具の上から流し入れる。
- 蒸気のあがった蒸し器で、強火で10分蒸す。 竹ぐしを刺してみて生地が付かなければ出来上がり。
プロセスチーズやジャム、栗、レーズン、ダイスに切った羊羹、などなど、具は手持ちのもので工夫してください。 生地にココアや抹茶、コーヒーを混ぜても。 黒砂糖を使っても美味しい。 器が大きい場合は、分量全体を何倍かに増やして。 蒸し器で湯を沸かす間に準備が整ってしまう手早さが魅力!
懐かしい記憶を思い出すような素朴な味。 ノンオイルで体にも優しいかな。
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