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2009.02.12

日常のひとこま

まだ二月だというのに変に暖かい。 洗濯した枕カバーや大型のバスタオルもからりと乾いて、気分が軽くなる。

義父はなんだか「うすぼんやり」している感じで、このところ言葉数もめっきり少なくなった。 ちょっとこちらが別のことをしていると、すぐにウトウトとまどろみに入ってゆく。 体の活動だけではなくて、精神活動の方も低調になってゆくものなんだなあ、と、思う。 興味とか関心とか、拘りとか「気にする」とか、もうそんなものは彼にとってはどうでもいいみたいだ。 与えられるものを食べ、促されたことをして、逆にそれ以外のことは「面倒くさい」か「分からない」。 生きること自体が、既に疲れることの領域なのかも知れない。

とは言え、不幸な日々かというとそうでもないらしく、義父の話を総合的に判断すると、最近は夢の中に、自分が子供時代に周りに居た人達が頻回に登場しているらしい。 私達が「そういう方が居た」ということしか聞いたことがないような遠い親戚だとか、聞いても誰だか分らないような友人とか。 当然の如くほとんどが既に帰天なさっている方々ばかりだが、義父の話では完璧に時間軸が「今、現在形」になっていて、「昨日もさっきも来た」とか「久しぶりなんだよな」とか「そこに居るじゃない」とか・・。 以前に玄侑宗久さんの本の中で、「死に徐々に近づく人はあちらの世とこちらの世を行ったり来たりする機会が増え、やがてその区別がつかなくなることで、死の恐怖を覚えずに済むようになっている」、というような内容を読んだ覚えがあるが、まさにそのような感じなのかも知れないな、と、義父を見ていて思い出す。 「何か心配なことはある?」、と聞くと、「何にもないよ」と笑って、懐かしい人たちとの再会を楽しんでいるようなので、それが夢だと知らせることもせず、逢ったと言われても否定せずにいる。 私には見えないというだけで、本当に逢っているのかもしれないのだし。 うーん、分らないというか、不思議だ。

今日は湿度も低かったので、ようやくお雛様を出してきて飾った。 髪を切りに行く予約もして、私も少しずつ冬を終わらせる準備を進めてゆきたいと思っている。

 名残冷え 集めて白き 雛の頬     (リ。) 

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