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2009.02.26

それで大丈夫なのか?

過日に実家の両親が、そう遠くない場所の温泉旅館に宿泊した際の話である。

両親が暮らしている地方自治体と保養施設協定を結んでいる旅館だそうで、「住民特別価格」で格安に利用できるらしいことは、前もって聞いていた。 ところが、チェック・アウトした後で実際にいくら支払ったのか尋ねてみたところ、「夫婦二人で2泊して、それぞれ朝夕食の計4食付で、日本酒を少々飲んで、全部で2万円」という、とんでもない答えが返ってきた。 この際お酒の値段は考えないことにしても、単純計算で一人1泊2食付でたったの5千円である。 宿泊先を聞いてインターネットで調べたら、正規料金(旅館希望小売価格とでも言おうか)は1万5千円からの筈なのに。

一体どうなっているのかと詳しく聞いてみると、「住民特別価格」の格安設定の他に、住んでいる自治体から高齢者に支給される金券のようなものがあり、それは地域内の商店や介護サービス等で利用するそうだが、その金券が今回の宿泊代の一部として利用できたらしい。

もちろん正規の宿泊料金で泊まるよりも、「住民特別価格」の宿泊者は、食材のレベルが下げられていたりするにしても、泊まった本人達曰く、「お風呂もお部屋もとってもきれいで、仲居さん達も親切で丁寧だったし、料理もとても美味しくて・・」、と、かなり好印象だった様子。 「また来年来ようって話していた」そうだ。

当然ながら、その値段で泊めても後で市区町村からお金が補填されて、旅館は損をしないようになっている。 じゃあ、その「補填されるお金」は誰が出しているのか、と、考えれば、その地区町村の若い住民の税金だったり、企業からの税金だったりする訳で。 お年寄りを大事にしてくれるのはありがたい話だけれど、そこまでお金出してもらっちゃって良いのだろうか?、というような、変な後味の悪さが残った。 折も折、ちょうど『ますたあ』と、「今の日本は、人ひとりが暮らしてゆくのが『高コスト』過ぎて問題だ」という話をしていたので、両親の話を聞いて思わず「うーん」と唸ってしまった。

あんな旅館にひとり5千円で泊まれるなんて、世の中の仕組みはやっぱり不思議。

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