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2010.03.29

白い一日

一度来た筈の春がすっかり帰ってしまって久しい。 朝から冷たい雨が降り続いていたのがお昼過ぎには雪になり、あれよあれよと景色を真っ白にした。 10cm近い積雪。 もうすぐ4月になるというのに。

せめて玄関先だけでも、と、雪かきに出たら、ようやく開き始めた山桜にも端っこの小枝にまでしっかり雪が積もっている。 可哀そうな気持ちで見上げると、意外にも綺麗だった。 丁寧に薄衣をまとわせた天ぷらの「かき揚げ」を彷彿とさせる上品さ。 こんな状態の桜の花を見るのは、生まれて初めてだ。

「可愛そう」なんて思っているのは、人間のエゴに近い勝手な思い込みでしかなくて、堂々と胸を張って雪を受け入れている山桜は、きっと私なんかよりよっぽど強いに違いない。

こんな日に眼科の受診に出かけた『ますたあ』が、お土産に「白いたいやき」を買ってきてくれた。 白い雪の日に食べる白いたいやき。 なんだか自分の汚さとか醜さばかりが目立つような気がして、雪かきで疲れたのと、無事に帰宅した『ますたあ』に安心したのと、みんなごちゃ混ぜになって、ちょっと泣きたい気持ちになった。

過日に手折りしてきたソメイヨシノの小枝も、花瓶の水だけで立派に蕾を開き始めた。 連日の真冬並みの寒さの中で何をトリガーにしているのか判らないけれど、みんな強くて凄いなあ、と、素直に感心する。

この寒さの後には、今度こそ春が来るのだろうか。 

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