帰ってゆく所
振り返れば、今年は「物事の本質について」をずっと考え続けていた。 おかげでと言うべきか、それとも図らずもなのかよく分からないが、今まで過ごしてきた場所からワンステップ違うレベルに登れたような、何かの実感がある。 とりあえず物事の見方・捉え方がかなり変化した。 そして、大事なこととそうでないことも、大きく差別化された。
それでも人間だから、生きてゆくために食べたり飲んだり、日常のこまごましたことに時間を使わなくてはならないことには、なんら変わりが無い。 ふっと疲れた時に何処かに心を寄せたくなる気持ちも、相変わらず持ち続けている。 帰るべき所とでも呼ぶのだろうか、人や場所、記憶や「確信」・・。 私にもそんな存在があって、それらは宝物だ。
年末なので色々なことを振り返りながら、帰るべき場所を再訪したり、若しくはわざと意図的に心を遠避けたりしてみている。 どんな厳しい状況下においても繋がるものは繋がり続けるだろうし、逆に、必要の無いものは繋がりたくても繋がれない。 タイミングかもしれないし、大きな力を行使するお方の意図かもしれない。 私と帰るべき所との現在の状況を、ひとつずつ確認しているのだろうと思う。
帰るべき所が健全に自立して存在し続けてくれていたら、それは私との現在の関係に係わり無く、それだけでとても嬉しいことだ。 無謀とも呼べるような大きな信頼感を伴っているのは、いったいどうしてなのだろうかと不思議な気さえする。
あるがままにあるということは、きっとそれだけで充分なことなんだろう。 それ以上を望まず、そのままにあろうとする時、信頼感は大きな力になる。
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コメント
初めまして。信頼感はとても大事なものだと思います。日本は特に特定の国教を持たず、時として目印を見失いそうになります。背伸びせず、自分の居る場所でおちついて深呼吸したら、大切なものって見えてくるのかなと最近思っています。「確信」を大事にあせらず生きていきたいですよね。
ところで、リーボーさんはダイレクトメールは受け付けてはおられないのでしょうか。バックナンバーを拝見し、ご相談させていただければありがたいことがあります。宜しくお願い致します。
投稿: aya | 2011.01.09 17:32
ayaさん、コメントをありがとうございました。
残念ですが、ダイレクト・メールは受け付けておりません。 バックナンバーでも古い記事でも、コメントには返信させていただいておりますので、無記名でアドレスも残さずに書き込んでいただけましたら、レスポンス付けさせてもらいます。 記事のタイトルをクリックしますと、個別ページに飛びますのでご利用ください。 お待ちしております。
投稿: リーボー | 2011.01.09 22:52