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2011.05.25

たまには一人旅 その1

実は過日、郡上八幡に一人で旅行してきた。 元を辿れば冬の最中に謎の夢を見て、その夢に登場した『空を飛ぶ鯉の群れ』が「郡上八幡、郡上八幡・・」とお経のように唱えていたことに端を発する。 失礼且つお恥ずかしいことに、私はそれまで郡上八幡が何県のどの辺りにあり、何で有名で、どんな所で、どうやって行くのか、全く知らなかったのであった。 なんとなく気になって、暇があると調べたりしていたのだが、ちょうど何だか日常の生活でごちゃごちゃと重なって、「参っちゃうなあ、もう」の記事を書いた頃で、脱日常を求める気分だったこともあり、思い切ってリセットを兼ねて出かけることにした。

私の暮らしている伊豆半島からだと、とりあえず東海道新幹線で名古屋に行き、そこから内陸部へ向かうのが良いらしい。 旅行となればボケ~っとするのがもう半分の目的だから、初めから車での移動は考えずに公共機関を使う。 まあこれには、現地では小回りが利かないので車が適さないという、ウェブ上からの前情報も得ていたので、迷いはなかった。

名古屋から岐阜に行き、そこから郡上八幡の中心部まで届けてくれるバスを使うのが常套手段のようだったけれど、そのバスは一日に2本しかなくて、朝早く家を出ても現地に着くのが14時過ぎになってしまう。 長良川鉄道も相当魅力的で、片道だけでも利用しようかとかなり迷った。 それでもやはり乗り換えや所要時間にロスが大きく、折角早起きするのに勿体無い気がしたので、名古屋から高山へ向かう高速バスを途中まで利用することに。 ただし、これは東海北陸自動車道の「郡上八幡インターチェンジ」が降車場所となり、町の中心部へは自力で移動しなくてはならない。

朝の5時に起きて、留守中の『ますたあ』の食事を整え、夜明けとともに鳴きだしたウグイスの声に見送られつつの出発。 東海道新幹線では普段の自由席二車両分が貸切になっているとのホーム・アナウンスで、何かと思ったら、ドアの傍に『修学旅行』の電光掲示が。 ああそんな時期なんだな、と、妙に納得。 下り方向に乗ることは滅多にないので、車窓の光景もいちいち新鮮で、「あっ浜名湖!」などと思う間に名古屋に着いてしまった。

ここで予定通りの朝食タイム。 新幹線の改札を抜けて在来線ホームへ移動し、立ち食いのきしめん屋さんへ。 お行儀が悪いけれど、立ち食いには独特の美味しさがあるような気がする。 普段利用する機会がないだけに嬉しさもひとしおだ。 だしが濃くて、それでいてあっさりと美味しいきしめんは、結構もちもち。 ちゃんとその場で、オーダーが来てから揚げ物を揚げてくれるのが素晴らしい。 「ちょっと待たせるよ~。 だいじょぶぅ?」、ちゃんと聞いてくれるおばちゃんも優しい。 まだ寝ぼけている身体に温かいものは優しく、スーツ姿のサラリーマン達に混じって、味わいつつも、そんな素振りを見せずにそそくさと啜り、満足満足。 旅行してるなあ、という気になった。 やっぱり非日常って大事。

駅のロータリーから高速バスが出ているので、迷うことなく乗車。 名鉄名古屋から来たバスは、平日なのに先客が思ったより多く、バックパッカーの外国人や、若い人たち、いかにも観光旅行の女性グループなど。 車窓から名古屋城を見たり、潰れているインターチェンジ傍のラブホ群などを横目に、時折ウトウトしながら1時間強で郡上八幡インターチェンジまで。 何にも無い高速道路の片隅にぽつんと落とされたような停留所で、あまりにあっけない。 ピーカンでお日様が眩しい、暑いくらいの陽気だった。

これまたなーんにも無い取り付け道路をてくてくと下ってゆく。 町内を巡回するコミュニティバスの到着まで、まだ時間がたっぷりあったので、散策を兼ねてのんびり歩いてみた。 農家の家構えがどれもこれも凄く立派だ。 庭も丁寧に整えられており、池に錦鯉が泳いでいたり、小さな噴水まで設えてあったりする。 リッチな土地なんだなあ、という第一印象だ。 日陰も無く約1キロ、国道に突き当たった時にはそこそこ汗をかいていた。 この暑さでこのまま歩き続けるのは辛いな、と、バスを待っていると珍しくタクシーが通ったので、思わず停めてしまった。 ちょうど昼食を自宅で摂り、町中の会社まで戻る途中だという運転手さんはジーパンにTシャツ姿だ。 「今日は一気に夏が来たみたいですよ!」と、運転手さんも驚きの暑さらしい。 が、「今朝なんかはとても冷え込んで、まだストーブつけてましたよ。」などと続いたので、こっちも驚いてしまう。 「この辺りは日が沈むとぐぐっと冷えますから、早めに宿に戻った方が良いですよ」だそう。 はい、覚えておきます。

とりあえず町の中心部に近い所にある今夜の宿まで届けてもらい、手荷物を預かってもらった。 快く予約を引き受けていただいてはあったものの、女性一人の宿泊ということもあり、ちゃんと早めに顔を見せてご挨拶しておきたいという気持ちで。 (つづく) 

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