本でフード・ジャーニー
図書館の新着案内を見てタイトルに惹かれ予約を入れたのだったが、引き取りに行って想定外の大きさと重さに驚かされた。 まるで画集のようだ。 いや、画集で正しいと言えるかも知れない。
ナショナル・ジオグラフィック社がまとめた「世界の食を愉しむ Best500」は、食べることや料理が好きな人には文句無しの楽しさだと思う。 ありとあらゆる国の食材・料理・市場・酒・レストランが次々と紹介されている。 社が元々写真の質の高さに定評を持つことを随分昔に片岡義男氏のエッセイで読んで以来、社の写真を目にする度にいつも思い出すことではあったが、その力が何の惜しげもなく集約されている。 色鮮やかな食材や料理は当たり前のものとして、畑や海や建物といった光景や、そこで働く人々の表情に至るまで、これでもかという迫力だ。
食の背景には必ずそこの人々の営みがあり、文化があり、日々の生活がある。 現地の食べ物を通じて垣間見える人々の暮らしに思いを馳せるのも、また楽しい。 旅行者の目線で、訪れるに相応しいシーズンや、ちょっとしたアドバイスが織り込まれているのもオツである。
全く疲れないから、外出がままならない方や長期療養が必要な方へのプレゼントにしても、きっと喜ばれると思う。 私も、「これは借りてくる本ではなくて、手元に置いて思い出した時にぱらぱらめくりたい本だな」、と、思った。 が、私には高価なので躊躇する。 定価の7429円は正直ちょっとシンドイな。
●「一生に一度だけの旅 世界の食を愉しむ Best500 (FOOD JOURNEYS of a LIFETIME)」 日経ナショナルジオグラフィック社 2009年初版
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